自殺ニュース＞被告なりに自殺を思いとどまらせる努力をしたが、長年連れ添った妻を一人では死なせられないとの心情から犯行に至った

【Suicide News】

2017年3月22日
八幡浜市で昨年１２月３１日、妻（６５）と心中を図って海に飛び込んだとして、自殺ほう助の罪に問われた同市の無職の男（６６）に対し、松山地裁（日野浩一郎裁判長）は２１日、懲役２年、執行猶予４年（求刑・懲役２年）の判決を言い渡した。日野裁判長は「意思決定は短絡的と言わざるを得ない」と指摘する一方で「被告なりに自殺を思いとどまらせる努力をしたが、長年連れ添った妻を一人では死なせられないとの心情から犯行に至った」などと述べた。判決によると、被告は昨年５月ごろから精神的に不安定となった妻が、同１２月３０日ごろに「死にたい」と言うのを聞き、一緒に入水しようと決断。同３１日夜、八幡浜港から妻と手をつないで海に飛び込んで妻を水死させ、自殺をほう助したとされる。公判で起訴内容を認め、「最愛でかけがえのなかった妻に対し、申し訳ないことをした」と謝罪の言葉を述べていた。判決を言い渡した後、日野裁判長は「あなたがしたことは取り返しのつかないことです。被害者の冥福を祈り続けてください」と諭し、被告は静かに「はい」と応えた。